シドニー! ★★★★★
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村上春樹はありえないことを、
現実のように書くことが誰よりも秀でている小説家だと思う。
その不思議さと、常に何かに向かっている感覚に魅かれて一時期、
村上春樹ばかり読んだ。
その頃ほどではないにしても、今も読むけど。
その村上春樹のシドニーオリンピックの観戦記。
アテネオリンピックが終わったばかりなのに、
4年前のシドニー。
実はアテネオリンピックが始まる前に読んで気分を盛り上げようと思ってたのだけど、
ほかの本を読んでいたらいつの間にかアテネが終わってました。
ところで村上春樹はシドニーまでほとんどオリンピックを見たことがなかったらしい。
『そう、オリンピックというものはだいたいが退屈なものですし、
テレビで中継していてもほとんど見たことがないのです(もちろんマラソンは別ですが)。』
オリンピックが退屈?
見たことのないスポーツがテレビでやっていて、
もちろん水泳や柔道がやっていて、
4年に一度だけこの時期だけはBSがないことを後悔して、
すべてのスポーツのすべてのアスリートの鼓動を感じておきたくなる
オリンピックゲームが退屈??
僕には理解できない。
でもそのオリンピックは退屈という人が書いたレポートが面白い。
ハンドボールのキーパーばっかり見てたり、コアラの憂鬱を感じてみたり、
もちろん、高橋尚子やキャシーフリーマンに心動かされたり。
うーーん。
オリンピックが見たくなってしまった。
最初っからもう一度やってくれないかなぁ。